「Suno AIで曲を作れば、音楽の知識がなくても副業になる」。そんな話を見かけて、気になっている人は多いと思います。ただ、実際に調べていくと、”月に数万円”という景気のいい数字の裏で、あまり語られない現実もあります。
本当に稼げるのか。何が必要で、どこでつまずくのか。この記事では、Suno AIを使った音楽副業を、煽らずに整理します。私自身、会社員をやりながらAI副業をいくつも試してきて、”すぐ稼げる”系の話に何度か振り回された経験があります。だからこそ、始める前に知っておきたい現実を、正直にお伝えします。
そもそも、Suno AIの音楽副業とは何をするのか
Suno AIは、作りたい曲のイメージを言葉で入れると、歌や演奏込みの楽曲を自動で生成してくれるサービスです。楽器が弾けなくても、譜面が読めなくても、それらしい曲が数分ででき上がります。
この「作れる」を「稼ぐ」につなげる方法は、大きく分けて三つです。順番に見ていきます。
Suno AI音楽副業の、三つの稼ぎ方
① YouTubeのBGMチャンネルで広告収益を得る
作業用BGMや睡眠用の音楽を延々と流すチャンネル、見たことがあると思います。ああいったチャンネルにSuno AIで作った曲を載せて、再生数に応じた広告収益をねらう形です。
顔出しも声出しもいらず、一度アップした動画が長く再生され続ける「ストック型」なのが魅力です。ただし、YouTubeで広告収益を受け取るには、登録者数と再生時間の条件をクリアする必要があります。ここに数ヶ月かかるのが普通です。
② 音楽配信サービスで、ロイヤリティを積み上げる
TuneCoreなどの配信代行を使うと、Suno AIで作った曲をSpotifyやApple Musicなどに並べられます。誰かが聴くたびに、わずかな金額が積み上がっていく仕組みです。
これも典型的なストック型で、一曲あたりの単価は本当に小さいです。数を出して、聴かれ続けて、じわじわ増える。宝くじのような一発ではなく、貯金箱に小銭を入れていくイメージが近いです。
③ BGMの受託制作や、ストック音源の販売
「この動画に合うBGMを作ってほしい」という依頼を受けて作る受託や、素材サイトに音源を登録して売る形もあります。こちらは配信よりも、一件あたりの単価が読みやすいのが特徴です。
ただし、依頼を取るには実績や見せられる作品がいりますし、素材サイトは登録の審査があります。手軽さでいうと、①②より一歩ハードルが上がります。
正直な話、どれくらい稼げるのか
ここがいちばん気になるところだと思います。先に結論を言うと、始めてすぐに大きな金額にはなりません。
ネットには「三、四ヶ月で月五万円から八万円」といった実例も出ています。嘘だとは思いません。ただ、その多くは、それなりの本数を出し続けて、チャンネルや配信が育つのを待った結果です。最初の一、二ヶ月は、数百円から数千円で止まるのが現実的なところだと考えておくといいです。
私が見てきた範囲でも、AI副業でいちばん多いのは「思ったより増えなくて、途中でやめてしまう」パターンです。ストック型は、増え始めるまでの助走がいちばんしんどい。ここを”最初は月三千円でも上出来”くらいの気持ちで越えられるかどうかが、続くかどうかの分かれ目になります。
始める前に知っておきたい、三つの落とし穴
① Suno AIの商用利用は、有料プランが前提
ここは見落としやすいところです。Suno AIの無料プランで作った曲は、基本的に個人利用の範囲で、収益化には向きません。YouTubeの広告や配信でお金を得るなら、商用利用が認められた有料プランに入る必要があります。
「無料で作ってそのまま稼げる」と思って始めると、あとで規約違反になりかねません。始める前に、自分が入るプランで商用利用が許されているかを、必ず確認してください。
② プラットフォームの規約が、流動的に変わる
AIで作った楽曲の扱いは、YouTubeや各配信サービスで、まだ固まりきっていません。昨日まで問題なかったことが、規約改定で急にグレーになる、ということが起こりうる領域です。
だからこそ、一つの収益源に全部を賭けない。ルールの更新には、たまに目を通しておく。この二つを頭の隅に置いておくだけで、突然のルール変更でゼロになるリスクを、いくらか下げられます。
③ 「量産すれば稼げる」は、通用しなくなってきている
作るのが速いぶん、つい「とにかく数を出せばいい」と考えがちです。でも、質の低い曲を大量に流すやり方は、各プラットフォームが年々きびしく見るようになっています。
数は要りますが、”雑に量産”ではなく、”聴ける曲をコツコツ”のほうが、結局は長く残ります。ここは、他のAI副業と同じ流れだと感じています。
こうして見ると、Suno AIの音楽副業は「簡単に一発」ではなく、地味に積み上げる副業だと分かってきます。世の中には「誰でも自動で稼げる」という景気のいい言葉があふれていますが、その根拠を一度立ち止まって確かめてから始めるだけで、後悔はぐっと減ります。
会社員が、現実的に始めるなら
時間が限られている会社員が手を出すなら、あれもこれもと欲張らないのがコツです。私なりの、現実的な順番はこうです。
- まずは「YouTubeのBGM」か「音楽配信」の、どちらか一本にしぼる
- 商用利用ができる有料プランに入ってから、曲を作る
- 最初の三ヶ月は”収益ゼロでも続ける”前提で、本数を積む
- 規約の更新には、月に一度くらい目を通す
大事なのは、始めることより続けること。ストック型は、やめた瞬間に積み上げが止まります。逆に、細く長く続けられれば、時間が味方になってくれる副業でもあります。
よくある質問
Q. 音楽の知識がまったくなくてもできますか?
A. 曲を作ること自体は、知識ゼロでもできます。ただ、”聴ける曲”を選ぶ耳や、どんなBGMが求められているかを考える視点は、続けるうちに必要になってきます。
Q. 無料プランで作った曲を、そのまま売っていいですか?
A. 基本的におすすめしません。商用利用は有料プランが前提です。収益化するなら、必ず自分のプランの利用範囲を確認してください。
Q. どれくらいで収益化しますか?
A. ルートによりますが、数ヶ月は見ておくのが現実的です。最初の一、二ヶ月は数百円から数千円、と考えておくと、気持ちが折れにくいです。
Q. 著作権のトラブルは大丈夫ですか?
A. AI楽曲の権利まわりは、まだ流動的な部分があります。使うサービスの規約と、配信先のルールの両方を確認しておくのが安全です。
